水戸市大谷派寺院門徒宅
当地は親鸞聖人の東国御教化の土徳あふれるところであります。
今回製作致しました仕込仏壇は、「御木仏ご本尊」探しから始まり、最初の構想から約10年の歳月を経て完成に至りました。
仕込仏壇のお道具は、保存状態の良い古美術品を少しずつご用意され、それをご修復してご荘厳いたしました。
今では製作することが困難な古美術品のお仏具は、戦前に莫大な財を投じて製作された最高級のお仏壇のお道具としてご荘厳されていたお仏具です。ご住職様監修の下、その仕事に合わせた仕込仏壇をお誂えいたしました。
附属のお仏具(古美術品)すべての質が高く、お仏壇とお仏具のお互いの調和により、「格調高いお内仏」を作り上げることが出来ました。
また、弊社設計図面を基に、工事関係各社様のご協力の下、お仏間の天井・壁・建具・照明など、仏間となる部屋の全体を「仕込仏壇・荘厳仏具」と同じく一級品の設えで改築されました。お仏間の設えを一級品の材料で改装されたことにより、大谷派の法式にかなったお内仏を中心にすえた素晴らしいお仏間空間を製作することが出来ました

◇仕込仏壇詳細

向堂造・お内陣様式 仕込お仏壇 新調ご納入
寸法:H 2147㎜ W 1751㎜ D1233㎜ 

木地:紅松、平場 別注両面桧合板
 塗 :本漆塗
蝋色:台輪、脇板正面・見込、猫戸枠、〆敷、下段板、立掛、上下須弥・天場、須弥腰板
摺上:向板、脇板、後門柱、頭貫、平桁
金箔:一号箔三枚掛、向板・脇板は四寸二分箔、後門柱・長押・平桁・頭貫は拭い鈖(一号鈖)仕上
彫刻:阿弥陀堂本山型「須弥壇・雲水龍、細合・唐草、団扇・牡丹唐草」
 錺 :須弥壇…襞金具打、上下框、小足、高欄、脇壇框・束
    〆 敷 …綸子毛彫入金具 
    後門柱…阿弥陀堂型三ヶ所打ち



○室内木工事
 格天井に改修(秋田杉材使用)

○左官工事
 本聚楽土使用

○襖
 襖紙:京都 丸ニ製作 立沸紋様柄 雲母(きら)押し仕上
 建具:寺門泰清堂 襖引き手:浄益天銀赤銅丸 押込み襖引き手:銀無垢
 
○照明
 三浦照明(京都)の特注照明使用
唐紙木版使用(朴の木)
 版木からの御用命を承りました。
立沸紋様 雲母(きら)押仕上
  お内仏の襖は、雲母押で仕上げてあります。夜の行燈や月明りなど、薄明かりの下で「立沸紋様」が美しく浮かび上がります。
お仏間襖(押込み式)
◇ご本山木仏点検
当社では、ご本山木仏点検の手続きも合わせて承っております。

※真宗大谷派 御木仏点検の願主は「おかみそり」をされたされたご門徒様のみ手続きが可能です
猫戸(緞子表具)
20数種類の裂見本の中から、倶会一処の悦びを寿いだ伝統柄「宝づくし」の裂をお選び頂きました。 
〆敷居金具「本山型倫子模様」
上壇彫物「団扇 唐草牡丹彫刻」・上壇框金具(本山阿弥陀堂型)
折上格天井
後門柱金具
須弥壇「高欄」
須弥壇「雲水龍彫刻」・「細合彫刻」
阿弥陀堂本山型御須弥壇
 「阿弥陀堂本山型御須弥壇図面」をベースに原寸大図面を作成し、木地師と協議しながら製作しました「御須弥壇」です。
後門柱の芯々が2尺4寸の小型の御須弥壇ですが、雲水龍の腰彫、細合いの彫刻、高欄の造作など細部にこだわり、御本堂の御須弥壇と同じ姿を表現いたしました。

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