お仏壇を買うと決めたとき、次には安置場所が問題になります。よく気にされるのがお仏壇の向きのことですが、次に例をあげます。 
 
南向き  中国から伝わった考えで、昔から高貴な方は南向きにお座りになります。お仏壇も部屋の北側に、南向きに安置します。
東向き  仏様のおわす西方安楽浄土の方を向いて拝む意味で、東向きに安置して、西を向いて拝むようにします。
本山中心  お仏壇の前で合掌して拝む方向にその家の宗派の本山があるように安置します。
 昔からこのような慣習がありますが、『家の建物の構造にかなった礼拝するにふさわしい場所でさえあればよいので、世間でいわれている迷信的なことで置き場所に迷うことはありません。』常識的にその部屋の上座(床の間の隣など)ならよく、また、粗末にならない場所なら家族団らんの部屋に置かれてもかまいません。拝むときは少し仰ぎ目がよいので、台を用意するか小型のお仏壇のときはタンスなどの上に置かれてもかまいません。また法要の場合、参詣者が参りやすいように移動しても差し支えありません。

 お仏壇をできるだけ永持ちさせるためには次の点にご注意ください。

 ◆直射日光の当たる場所や、湿気の多いところ、非常に乾燥するところは避けてください。
 ◆可能ならば押入れの一部を仏間として、その中に安置された方が良いです。


お仏壇の安置場所が決まりましたら、お仏間の横巾・高さ・奥行きを計っておき寸法に適したものをお選び下さい。
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 新しくお仏壇を迎えられたときは、お寺さまをお招きして、入仏法要を勤めます。お移徙(おわたまし)と申しますおめでたい法要です。
 お仏壇を買う時期について気にされる方がありますが、前期の趣旨でお判りのようにお仏壇は仏様のおわすところで、決して先祖の霊がやどっているところではありません。お仏壇の前で手を合わそうと言う心が起こり、ご予算があればいつでもよいのです。
御本山発行の『お内仏のお給仕と心得』より引用しますと、『仏壇を新調するについて、世間ではいろいろな迷信が流布されています。葬式や法要に当たったときでなければ仏壇を新調したり、おあらいすると家に不幸ができるとかいいふらしている人がありますが、これは実にとるにたらぬ迷信であって、たとえ平常でも思い立ったときに仏壇を新調されても差し支えないのみか、平常まめに達者で暮らしている時こそ、仏壇を調えて心ゆくばかりのお給仕をさせていただくことが大切です(P88)』『大体仏壇を葬式や法事の時でなければ必要のないもののように考えるのが大きな間違いです。私たちの日々の生活が大悲の慈光のもとを離れぬものであることに気づかせていただいて、お給仕を大切に心がけたいことであります。(P27)』
 仕込仏壇

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お仏壇を購入される時期
お仏壇の基礎知識
このページでは、お仏壇の基礎知識について解説をいたします。
京仏壇や京仏具、真宗大谷派のお荘厳などより詳しく知りたい方は、京仏具資料館をご覧ください。 
 お仏壇は、ご本尊をお掛け申して朝夕に礼拝し勤行し、ご先祖や亡くなられたご家族を敬慕し、報恩感謝の気持ちの精神を養っていただく心のよりどころです。したがって、新しい生活単位(世帯)ができたときには、ぜひ安置したいものです。それは簡素な、『三折御本尊』でもかまいません。子供が生まれ、幼い頃よりお仏壇の前で手を合わせて成長すれば、自然と報恩感謝の念が養われます。
 先賢は次のように申しておられます。『闇の夜に何が大切であるかというと、灯火(ともしび)が一番大切である。それがないとどうすることもできない。それと同様に、仏と祖先の霊位とは、お互いが正しくこの人生を渡る上にはなくてはならぬ二つの灯火である。家にお内仏が安置せられないと、精神的に灯火のない闇夜の家となるのである』と。
 どのような安価な、あるいは簡素なものでも、家庭にお仏壇があるかないかが心の荒廃を左右すると言っても過言ではないでしょう。
お仏壇の安置場所
新しくお仏壇を迎えられた時
お仏壇