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(2) 供笥の関連知識

 供笥の語源は、衝重(ついがさね)という桧の白木で作った折敷に台を付けたもので、台の部分に三方に穴を開けたものを三方と呼び、四方に穴を開けたものを四方と呼びます。昔は、三位(さんみ)以上の位の人に供する衝重のお膳を公卿衝重といい、公卿(くぎょう)とも呼んだことから、公卿が公家に変わり、供笥という字が当てられたといわれています。
 方立もお膳の名残で、正式の饗膳(きょうぜん)の時に盛物を折敷や衝重に盛って出すときに、こぼれないようにそのへりに立てる紙を饗立(きょうだて)といいますが、甲立または紙立(こうだて)ともいい、それが供笥の八角形のそれぞれの角にそって立てられるようになり、方立といわれるようになりました。供笥には方立を立てますが、その種類によって、それぞれ赤白・金赤・銀紺というように色が変わります。方立の立て方は、向かって右側が上にのるように立て、一対の場合で同じ側がのるようにします。
 供笥には木地供笥と箔供笥の二種類がありますが、木地供笥は白木地のもので赤白の方立を用い、杉盛華束の台とします。軽い法要の時に用います。これに対して金箔を押したものを金濃(きんだめ)供笥と称し、金赤の方立を用い、須弥盛華束の台とします。報恩講をはじめとする重い法要の時に用います。金供笥には、蓮池の絵を描いたものもあります。また、銀箔を押したものを銀濃供笥と称し、銀紺の方立を挿し杉盛華束の台として用いますが、これは葬式・中陰にしか用いません。
本来、華束は「華足」とか「花足」というように表記されたことからもわかるように、仏の供物を盛る台付の器にのせて仏前に供えた餅や菓子のことをあらわします。つまり台の上に餅や菓子を盛り、その上に花を立てて、仏前に供することから、上の花と台の足までを含めて「花足」と呼んだようです。

11 供笥(くげ)

(1) 供笥

 大谷派においては八角形の台で、頭(かしら)の部分に方立(ほうだて)がついています。主にお華束(けそく:小餅)を盛る台です。供笥は須弥壇上の高欄と向拝柱(ごはいばしら)の間に、面(角でなく)の部分を正面にして一対おきます。お供え物はできれば左右対称になるようにします。

【昭和41年お内仏お道具の供笥】