13 鈴(りん)

(1) 鈴

 勤行(おつとめ)をする時に、その始めや区切り、終わりのところなど定められたところで鳴らします。鈴は勤行のときだけに鳴らすもので、お仏供(ぶっく)を供えたり、仏前に手を合わせるたびに鳴らすものではありません。平素は仏壇の下段に置いておきますが、勤行のときには必ず取り出し、右前辺りの自分の打ちやすい場所に置いて使用します。勤行が終われば、撥(ばち)をお鈴の中に入れ、元の場所に戻します。

(2) 鈴の関連知識

 鈴には厚手のキンと薄手のサハリ(沙羅・砂張)の二種類があり、正座した右膝のななめ前か横に置いて、外側を軽く打ち鳴らします。ただし、シャーンという音が出るサハリは、強く打つとひびが入って使えなくなるので注意してください。
 「りん」というのは唐音で、禅宗で用いたのが始まりです。銅合金を材料として鋳造されますが、鋳造前に型を焼成(焼型)したものを特に焼型鈴と呼んでいます。なお、大徳寺鈴と呼ばれるものは鋳造品ではなく、鍛造されたもので、キンスを小型化したものです。
 カネを打つ、というのは、釈尊の頃からその説法を聞くときの合図だったといわれます。現在、在家の鳴り物は鈴だけですが、お寺では、おつとめの作法にもちいる以外に、梵鐘(ぼんしょう)や喚鐘(かんしょう)があり、太鼓のあるお寺もあって、いずれも行事の合図に用いられています。お仏壇の前で鈴を打つときは、できるだけたくさんで釈尊の説法を聴聞するという気持で、家族が顔をそろえたいものです。

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【鈴と撥】